宝石のオーラと錬金術、あるいは愛妻家と珍しい名前の由来
こんにちは。仙です。
コロナ関係のニュース、毎日すごいですね。テレビはもう見てません。検索もしないようにしてます・・・鬱になるわ(´・_・`)。疲れるし、睡眠のほうが大事だよね。あ、三密はもちろん避けて自粛はしてます。
こんな世の中だし、癒し関係の本を積読の中から。
「ヒーリング錬金術2 中世宝石賛歌と錬金術 神秘的医薬の展開」大槻信一郎(著)澤元 亙 (監修) コスモス・ライブラリー
これはですね、ヒーリング錬金術というシリーズものの第2巻。初出は「森下自然医学」っていうところだそうです(自然医学系だから賛否あるみたい)。
内容としては、
- 前半は主に宝石や鉱物の持つ力について、いろんな文献をもとに著わしています。
- 後半は錬金術メインで、最後は著者の哲学者・科学史家の大槻信一郎先生(明治薬科大の名誉教授で、2016年に亡くなられたそうです)の唱える“錬金術的人生論”で締めくくられています。博覧表記の哲学者の知識を総動員して(いや、わからないけど。もしほんのジャブだったらびっくりする・・・)書かれてるだけあって、分量的にはなかなかヘビーなんですがすごく面白いし、時々はさんでくる古今東西の医師・錬金術師のエピソードに心を動かされます。
この本で紹介されている文献は主に2つ。
- マルボドゥス「石について」
マルボドゥスさんは、中世の司教(キリスト教会の偉い人)。その人が書いた壮大なラテン語詩で、当時の大ベストセラー。なんでそんなに人気があったかっていうと、宝石が秘める力を謳ったから。要するにパワーストーンのガイドブック的な。
この本の中にも表になって載ってたので見たけど、やっぱり
- サファイア 身体内部の熱を冷やす、活気づける
- エメラルド 嵐(疫病)を退ける
- ジャスパー 熱病や水腫を退ける
の3つが一番癒しの力がありそう。そのほかにも「アメジスト=お酒に酔うのを防ぐ」とかは今も有名だよねー。
ちなみにこれを読んで、
「ないわー( ̄∇ ̄)。そんなん効いたらコロナだって楽勝じゃん( ̄∇ ̄)」
みたいに思う方もいらっしゃるかと思いますが、ごもっともです。石の中に宿る力は植物に宿る力よりも大きく、大いに役に立つものですが、その波動にフィットする清浄で柔和で明るく自由な心を持ってないと使いこなせないらしいです。人類がそれを使いこなすのは何世紀後になるか・・・。
- ギリシアの宝石賛美書「リティカ」
そこから700年ほどさかのぼる宝石賛歌。オルフェウス(亡くなった奥さんを黄泉の国に迎えに行って振り向くなって言われたのに振り向いちゃった音楽家←雑な説明)によると言われてます。
これも宝石の功徳について書かれてます。「石について」とはまたちょっと効能が違うかな。
そして錬金術部分もすごくよくまとまってて(まあ一般人でも読める文献は他にもあるけど)わかりやすい。けど難しい。パラケルススの錬金術的医学とか・・・。
最後の「錬金術的人生賛歌」では本当に大槻先生のピュアさ加減に感動します。まじピュア。
あと、大槻先生のライフワークの一つとして、あんま・ハリ・マッサージ師の資格を取得して、首と背骨の悪い奥様に対して心・技・体を心がけながらの指圧を毎日することがサラっと挙げられてて驚きます(開業して商売はしてない)。
世界愛妻家オリンピックがあったら金メダル取れそう。そんなことする人、生まれてこの方聞いたことない。ナポレオンとかぶっちぎれるよ!!
そして最後に、大槻先生の「錬金術的人生」っていうのは最終的にとても良い成果を残したのかなと思うのは、ご子息がすばらしいからです。(この本に書いてあるわけじゃないけど)
大槻マミ太郎先生。
自治医大副学長で日本のアトピーの権威。よいお医者さんでしかもやさしいらしい。そして自分の名前を嫌だと思ったことが一度もないらしい・・・奇跡を起こしてるレベル。もし私がマミ太郎っていう名前だったらモヤモヤすると思うし。「親父は信一郎なのに!」って。(信一郎って普通で落ち着いててシュッとしてるいい名前だと思う)
「マミ太郎」って、女の子が生まれると思って「マミ」を用意してたのを転用したっていうのが公式な名づけ理由らしいけど、たぶんもう少し深遠な理由もあると勝手に思ってます・・・。
というわけで、お好きな方には非常に面白い本です。おすすめします。kindle本もあるよ!んじゃまた!